【ラズパイ400】日本語版を開封から使えるようにセットアップする

【ラズパイ400】日本語版キーボードの開封からセットアップまで

こんにちは! けい(Twitter)です。

今回は、ついに日本版のキーボード&技適が認証されたラズパイ400が発売されたので、実際に開封していき、セットアップまでやっていきたいと思います。

現在はKSYショップ(ラズパイ正規代理店)とスイッチサイエンスから入手することができます。

今までのラズパイと何が違うのか

ラズパイの最上位モデル、ラズパイ4Bとの比較を行いました。

性能アップ・新機能
  • CPU速度 1.5GHz→1.8GHz
  • シャットダウン機能
  • キーボード一体型
  • 冷却性能UP
失われたもの
  • USB端子 4個→3個
  • CSIコネクタ
  • DSIコネクタ
  • AV端子

順に見ていきましょう。

CPU性能がアップ

Raspberry Pi 400 の内部(出典:CNX SOFTWARE

今までのラズパイの最上位モデル、ラズパイ4BのCPUは、1.5GHz クアッドコア Cortex-A72を採用しています。

一方、新発売ラズパイ400は、同じCPUを採用していますが、基本周波数が1.8GHzとなっており、CPUの性能の重要な指標であるクロック周波数が高くなっています
つまり、ラズパイ4Bよりも性能が高くなっています。

なぜラズパイ400では周波数が高いかというと、ラズパイ4Bと比べ熱の交換がスムーズに行われるようになったことが、周波数を高くできる要因です。

ラズパイユーザーなら分かると思いますが、今までのラズパイは小型化の影響か、どうしても熱問題に悩まされてきました。

ラズパイ400のヒートシンク(出典:CNX SOFTWARE

上の画像のように、ラズパイ400はキーボードの大きさがあるので、それを生かしてヒートシンクを大きくすることができ、熱交換がスムーズに行われれるようになりました。

入出力ポート

上の画像が今までのラズパイ4Bの入出力ポートです。

こちらがラズパイ400の入出力ポートです。GPIOピンにはソフトカバーがついています。

違いとしてはラズパイ4BではUSBポートが4つあるのに対し、ラズパイ400では3つになった事です。

また、ラズパイ4Bには専用のカメラを接続するためのCSIコネクタや、タッチパネルなどを接続するためのDSIコネクタがありましたが、ラズパイ400ではそれが無くなりました

DSIコネクタはそこまで使用しませんが、CSIコネクタが無くなったのはちょっと悲しいです。
ラズパイ公式のカメラモジュールも使えなくなりました。(USB接続のカメラは使えます)

あと、イヤホンやスピーカーを接続するAV端子が無くなりました。

キーボード外観

私が普段使用している一般的な日本語配列のキーボードと比較しました。

ラズパイ400はテンキーレスキーボードと同じサイズであることが分かります。

予想以上にコンパクトです。

また、FnキーとF10キーを同時に押すとシャットダウンをすることができます。

電源スイッチ機能はラズパイ史上初!?

ラズパイは様々なシリーズが今まで発売されてきました。

しかし、今までのラズパイシリーズは安全にシャットダウンをするためにはソフトウェア上でシャットダウンするしか方法はありませんでした。

ラズパイ400ではキーボードで物理的なスイッチとして安全にシャットダウンすることが可能になりました。

横から見ると結構薄いことが分かります。ラズパイの基板が入っている上部が分厚くて、下部が薄い構造になっています。そのためキーボードに傾斜がありタイピングしやすい角度になっています。

ただ、背面の上部には滑り止めついていますが、下部にはついていないので、キーを打っていると少し滑りやすいのが難点です。

背面に技適マークがしっかりついています。誤って食べることのないように注意してくださいね。

ラズパイ400の対象ユーザー

今までのラズパイとそこまで違わないラズパイ400ですが、一体誰に向けた商品なのでしょうか。

今までのラズパイは基板がむき出しで、コンピュータの知識が無いと触ることが難しいものでした。

それに対して、ラズパイ400は洗練されたデザインで、子供でも馴染みやすいものとなっています。

つまり、この商品はいわゆるコンピュータオタクのためのものではなく、プログラミングの勉強を始める若者向けの商品ではないでしょうか。

今までのラズパイは、コンピュータマニア、電子工作などのGPIO機能を使いたい人、産業用途など、どちらかというと年代層が高めの人たちにヒットしてきました。

しかし、ラズベリーパイを開発しているラズベリーパイ財団の本当の目的は下記の通りです。

若者がコンピューティングとデジタルメイキングについてどのように学ぶかについての理解を深め、その知識を使用して自分の仕事の影響力を高め、コンピューティング教育の分野を前進させるよう努めています。

Raspberry Pi 公式ページ引用

つまり、ラズベリーパイ財団はコンピュータの教育を支えることを目的としています。

この目的にピッタリな商品ですね。

周辺機器の準備

いざ、ラズパイ400を起動したいところですが、色々と準備が必要です。

  • SDカード(要OSインストール)
  • マイクロHDMIケーブル
  • マウス
  • ディスプレイ
  • 電源ケーブル(5V3A USBtypeC)

順に見ていきましょう。

SDカードにOSを書き込む

Raspberry Pi OSがインストールされたSDカードが付属のスターターキットを購入したはここはスルー出来ます。

スターターキットを購入していない方は、自分でSDカードを用意してOSをインストールする必要があります。

といっても、すごく簡単なので気張らないようにしてください。

まずSDカードの用意ですが、16GB以上のものを用意しておくと安心です。

SDカードをPCに接続して、こちらのリンクをクリックしてください。
新しいタブで開くと思うので、並行して進めていきましょう。

WindowsでもMacでもこの後の操作はほとんど変わりません。(macOSの場合は後で管理者権限のパスワードの入力が求められます)

このページまでスクロールして、Windowsをお使いの方は「Download for Windows」をクリックしてください。
MACをお使いの方は、「Download for macOS」をクリックしてください。

クリックすると、「Raspberry Pi Imager」というアプリがインストールされます。

検索窓で、「Raspberry」と入力するとアプリが出てくるので、クリックしてください。

「Raspberry Pi Imager」が起動したら、「OSを選ぶ」をクリックします。

「Raspberry Pi OS (32-bit) 」をクリックします。

Raspberry Pi OS の種類

今回は32bit版のRaspberry Pi OSをインストールしていきますが、他にもOSの種類が選択できます。

64bit版や、昔のバージョン「Buster」のOSがあります。

しかし、特別理由が無ければデフォルトの32bit版で問題ありません。

次に、「ストレージを選ぶ」をクリックします。

ストレージを選択します。
私の場合は、「SDXC SCSI Disk Device – 125.5GB」という名前でSDカードが認識されています。

最後に「書き込む」をクリックします。

書き込みが完了すると、「書き込みが正常に終了しました」というアナウンスがあるので、PCからSDカードを取り出します。

これで、SDカードへOSのインストールが完了しました。

周辺機器を接続する

ラズパイ400は、キーボード一体型なのでリモート接続せずに、ディスプレイとマウスを接続して使うことを想定されています。

ディスプレイとの接続には「マイクロHDMI」ケーブルを使用します。

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電源は5V、3Aの出力ができるUSB type Cのものを用意します。

SDカードをラズパイ400に挿入し、マウス、ディスプレイの接続が完了したら、電源ケーブルを接続します。

電源ケーブルを接続すると自動で起動します。

ラズパイ400の初期設定

電源が入ると、初期設定画面に入ります。
ここからは、ラズパイ400に接続しているディスプレイの画像を示しながら説明していきます。

「Welcome to Raspberry Pi Desktop!」という文字で歓迎してくれます。
「Next」をクリック

「Japan」「Japanese」「Tokyo」となっていることを確認し、そのまま「Next」をクリック

ユーザーの作成画面に移ります。

ここでは、ラズパイの「ユーザー名」「パスワード」の入力を求められます。

「ユーザー名」はデフォルトで”pi”となっていますが、セキュリティの問題上変更する必要があり、お好きな名前にしてください。

パスワード」は2回同じものを入力して「Next」をクリック

続いて、ディスプレイの幅が合っているかの項目です。
私の場合はディスプレイの端が黒くなっていて、幅が合っていなかったので、チェックを入れました。

ディスプレイの幅は、後の設定で簡単に変更できます。
そのため、特に気にする必要はないです。

「Next」をクリック

続いてWi-Fi設定です。有線で接続の方はここは設定しなくても大丈夫です。

お使いのWi-Fiをクリックして、「Next」をクリック

Wi-Fiのパスワードを入力して「Next」をクリック

Wi-Fiが正しく接続されると、スクリーンの右上にWi-Fiマークが出現します。

「Update Software」の項目は、Raspberry Pi OSを最新のものにアップデートするかどうか聞かれます。

ここは「Next」を絶対に押しましょう。以前ここで「Skip」を押したら、一生起動しなくなるトラブルが生じました。

「Next」をクリックすると、アップデートが始まります。
通信環境にもよりますが、最大30分程度かかる可能性があります。

「Setup Complete」セットアップが完了しましたというメッセージが出てくるので、「Restart」とクリックすると再起動が始まります。

これでセットアップは完了です。お疲れさまでした。

それでは良きラズパイライフを!