【Raspberry Pi】加速度センサーの値をCSVファイルに出力して可視化(MPU6050)

こんにちは,けい(@Keimameshiba)です.

今回は,加速度センサーMPU6050を使って,

・データシートの読み方
・配線
・CSVファイルに出力して,Excellで可視化

について,まとめていきたいと思います.

使うプログラム

# -*- coding: utf-8 -*-

import smbus
import math
from time import sleep
import time

DEV_ADDR = 0x68

ACCEL_XOUT = 0x3b
ACCEL_YOUT = 0x3d
ACCEL_ZOUT = 0x3f
TEMP_OUT = 0x41
GYRO_XOUT = 0x43
GYRO_YOUT = 0x45
GYRO_ZOUT = 0x47

PWR_MGMT_1 = 0x6b
PWR_MGMT_2 = 0x6c   

bus = smbus.SMBus(1)
time.sleep(0.2)
# 初期設定
bus.write_byte_data(DEV_ADDR, 0x6B, 0x80) # RESET
time.sleep(0.25)
bus.write_byte_data(DEV_ADDR, 0x6B, 0x00) # RESET
time.sleep(0.25)
bus.write_byte_data(DEV_ADDR, 0x6A, 0x07) # RESET
time.sleep(0.25)
bus.write_byte_data(DEV_ADDR, 0x6A, 0x00) # RESET
time.sleep(0.25)
bus.write_byte_data(DEV_ADDR, 0x1A, 0x00) # CONFIG
bus.write_byte_data(DEV_ADDR, 0x1B, 0x18) # +-2000°/s
bus.write_byte_data(DEV_ADDR, 0x1C, 0x08) # +-4g
time.sleep(0.1)


def read_word(adr):
    high = bus.read_byte_data(DEV_ADDR, adr)
    low = bus.read_byte_data(DEV_ADDR, adr+1)
    val = (high << 8) + low
    return val

def read_word_sensor(adr):
    val = read_word(adr)
    if (val >= 0x8000):  return -((65535 - val) + 1)
    else:  return val

def get_temp():
    temp = read_word_sensor(TEMP_OUT)
    x = temp / 340 + 36.53      # data sheet(register map)記載の計算式.
    return x

def getGyro():
    x = read_word_sensor(GYRO_XOUT)/ 16.4
    y = read_word_sensor(GYRO_YOUT)/ 16.4
    z = read_word_sensor(GYRO_ZOUT)/ 16.4
    return [x, y, z]


def getAccel():
    x = read_word_sensor(ACCEL_XOUT)/ 8192
    y= read_word_sensor(ACCEL_YOUT)/ 8192
    z= read_word_sensor(ACCEL_ZOUT)/ 8192
    return [x, y, z]

file = open("accel_data.csv", "w")
while(True):
    for i in range(1000):
        ax, ay, az = getAccel()
        gx, gy, gz = getGyro()
        print ('{0:4.3f},   {0:4.3f},    {0:4.3f},     {0:4.3f},      {0:4.3f},      {0:4.3f},' .format(gx, gy, gz, ax, ay, az))
        file.write(str(gx) + "," + str(gy) + "," + str(gz) + "," + str(ax) + "," + str(ay) + "," + str(az) + "\n")  
        time.sleep(0.02)
    break
file.close()

I2C通信をするにあたって,smbusというライブラリを用います.

MPU-6050のデータシートを読む

全部読まなくてもいい?

データシートってページ数が多いし,学校でも読み方を教えてくれないので大変ですよね.

でも大丈夫! 全部読まなくてもオッケー!

独学なので間違っているかもしれませんが,基本的には部分的に見れば問題ないと思っています.

データシート

実際に見ていきましょう. MPU-6050のデータシート

まず,6~8ページのレジスタマップの大事な部分を見ていきます.


レジスタマップから上の3枚を抜き出しました.

基本的にはこの部分しか操作しないと思って大丈夫です.

順に見ていきましょう.

初期化

初めに,MPU-6050を使うにあたって,初期化と初期設定のようなものを行います.

そのため,プログラム上ではレジスタに書き込む操作をします.

こちらは先ほどの写真です.

PWR_MGMTはpower manegementの略です.

PWR_MGMT_1のBit7に1を書き込むとデバイスがリセットされます.10000000→0x80

また,CLKSELでクロック周波数を8MHzに決定します.0→0x00

次に6Aレジスタを設定します.Bit2,Bit1,Bit0にそれぞれ1を書き込むことで,各種のリセットができます.111→0x07

先ほどと同じように0x00をまた書き込みます.

ここまでのプログラムが以下で表せます.

bus.write_byte_data(DEV_ADDR, 0x6B, 0x80) # RESET
bus.write_byte_data(DEV_ADDR, 0x6B, 0x00) # RESET
bus.write_byte_data(DEV_ADDR, 0x6A, 0x07) # RESET
bus.write_byte_data(DEV_ADDR, 0x6A, 0x00) # RESET

初期設定(加速度とジャイロ)

続いて,ジャイロセンサーと加速度センサーのレンジ設定を行います.

こちらは先ほどの写真です.

CONFIGというのは設定を表しています.GYRO_CONFIGのページを見てみます.

ここでは,ジャイロセンサーの設定を行います.

GYRO_CONFIGは0x1Bレジスタで,Bit4とBit3に設定値を書き込むことで,尺度の設定ができます.

Full Scale Rangeが大きくすれば,測れる大きさが大きくなって量子化誤差が大きくなるワン!
逆にFull Scale Rangeが小さくすれば,測れる大きさが小さくなって精度が高く測定できるワン!

今回はFull Scale Rangeが±2000°/sに設定します.FS_SELが3つまり,2進数では11です.その下に0が3つ,11000を16進数に変換すると,0x18を書き込めばよいことになります.

bus.write_byte_data(DEV_ADDR, 0x1B, 0x18)

次は加速度の設定に移ります.

設定の仕方はジャイロと同じです.今回は±4gのスケールで使います.よってAFS_SELに01,つまり,0x08をレジスタに書き込みます.

単位換算

センサーから受け取った数値を,それぞれ単位に換算した値に変換します.

加速度は±4gの設定にしたので,1g[m/s^2]あたり8192という値を持っています.

よって,8192でセンサー値を割ることで,値が1に対して1g[m/s^2]になります.

ジャイロは±2000°/sに設定したので,16.4でセンサー値を割ることで,値1が1°/sを表します.

温度の値は,上の式で°cに合わせることができます.

配線

I2C通信でセンサーと通信するので,信号線2本と電源線2本をつなぎます.

配線後,ターミナルで以下のコマンドを入力してください.

$ sudo i2cdetect -y 1

このように,センサーのアドレス値が返ってきたら,正しくつなげています.

CSVファイルに出力

file = open("accel_data.csv", "w")

この文でファイルを書き込み用のcsvファイルとして指定します.

file.write()関数で,書き込みたい値を文字列で入力します.

最後にfile.close()関数を忘れずに書きます.(with as を使えば書く必要はないです)

エクセルで可視化

実際に上のプログラムを,走りながら 実行してみました.

なかなかいいデータを得ることができました.

ジャイロよりも加速度の方が周期性がありそうです.

今回の測定ではZ軸を体の軸と同じにして測定したので,走っているときは重力の3~4倍の加速度が足にかかることが分かりました.

まとめ

今回はRaspberry piで家にあったMPU-6050を用いて,エクセルで加速度とジャイロの可視化を行ってみました.

今回の方法は他の物でも色々と応用できそうです.

ではまた!!

合わせて読みたい

今回使った三軸加速度

created by Rinker
Umemoto LLC
¥360 (2024/10/02 04:22:03時点 Amazon調べ-詳細)