こんにちは! けい(Twitter)です.
SeeedさんからWio Terminalの商品提供を頂きました.ありがとうございます!
Wio Terminalはスイッチサイエンスや、Seeedのオンラインショップで売っていますが、私が見た限りAmazonが最安値でした。
今回は,Wio Terminalを使って,VS code環境でプログラミングを行う方法についてまとめました.
目次
サポートされているソフトウェア
seeedのウェブサイトによると、以下のソフトウェアがサポートされているようです。
- Arduino
- MicroPython
- Ardupy
- AT Firmware
- Visual Studio Code
- CircuitPython
この中でも、ほとんどのサイトでArduinoIDEで開発環境の構築を行っていたため、今回は公式も勧めているArdupyのVScodeでの環境を構築する方法についてまとめていきたいと思います。
Ardupy
![Ardupy](https://hellobreak.net/wp-content/uploads/2020/11/ardupy_logo-1.jpg)
Ardupy とは、ArduinoとMicroPythonを組み合わせたものです。
基本的には、MicroPythonでコードを書きます。
ライブラリはArduinoの方が充実しているため、それをMicroPython用に変換することができる機能もついています。
また、「aip」というコマンドラインツールも提供していて、WindowsやMacOSなどと対話的に開発を行うことができます。
Ardupyのファームウェアのアップロード
Visual Studio Codeで開発する前提の場合は、こちらの作業がいらないと思いますが、一応書いておきます。
Wio TerminalをまずPCに繋げます。
次に、ウェブサイトの流れに沿って、ファームウェアのアップロードを行います。
- STEP1 ブートローダーモードにする
![](https://hellobreak.net/wp-content/uploads/2020/11/wio-terminal-side.jpg)
Wio Terminalの左側のスイッチを下方向に素早く2回スライドさせます。(上の写真だと右方向)
そうすると、ブートローダーモードに入って、PC上でファイルが表示されます。
- STEP2 ArduPy UF2ファームウェアのダウンロード
![](https://hellobreak.net/wp-content/uploads/2020/11/firmware.jpg)
ウェブサイトで、上の画像の赤枠の部分をクリックし、wio terminal用のファームウェアをダウンロードします。
- STEP3 ファームウェアをドラッグアンドドロップ
ダウンロードできたファームウェアを、PC上に表示されているARDUPY(D:)にドラッグアンドドロップします。
そうすると、PC上からARDUPY(D:)が消えます。
そして、先ほどスライドさせたスイッチを再度スライドさせます。
そうすると、ARDUPY(D:)がまた表示されて、main.pyというpythonファイルが表示されていることが分かります。
この段階で、main.pyの中にプログラムを書き込むことができます。
ardupy-aipのインストール
私はWindows上でインストールを行いました。
公式ウェブサイトには、
pip3 install ardupy-aip
このコマンドを実行することでインストールできると書いてあります。もちろんpython3がインストールされていることが前提です。
こちらのコマンドをPower shellで管理者から実行することでインストールできます。しかし、私の場合は後でこの方法で上手く行きませんでした。
そこで、
pip3 uninstall ardupy-aip
このコマンドでアンインストールを行い、再度違う方法で試してみることにしました。
![](https://hellobreak.net/wp-content/uploads/2020/11/ardupy_windows.jpg)
上の画像の赤枠で囲った部分をクリックすると、「aip.exe」というファイルがインストールされます。
インストールされたファイルをPATH下にコピーします。
PATHはこのサイトを参考に調べてみてください。
次に、windowsのpower shellを開いて、次のコマンドを実行します。
> aip
![](https://hellobreak.net/wp-content/uploads/2020/11/ardupy-aip.jpg)
このように表示されればokです。
Visual Studio CodeでArduPy IDEをインストール
次に、実際にプログラムを書くVisual Studio Codeに移ります。
次の手順でインストールを行います。
Visual Studio Codeをインストール
もうすでに、インストールが完了している方は飛ばしてください。
ウェブサイトからOSに応じてインストールを行います。
拡張機能からArduPy IDEをインストール
![](https://hellobreak.net/wp-content/uploads/2020/11/VScode.jpg)
VScodeを開き、拡張機能の検索で「Seeed」と入力すると、「Seeed ArduPy IDE」が表示されます。
それをインストールします。
これでVS codeで、開発する環境が整いました。
Wio Terminalとの接続
Wio TerminalをPCに接続し、デバイスマネージャーからCOMポート番号を取得します。
VS codeを開き、先ほどインストールした「Seeed ArduPy IDE」を選択します。
![](https://hellobreak.net/wp-content/uploads/2020/11/VScode_d.jpg)
VS Codeの下にある電源プラグのマークをクリックすると、COMポートを選択できるので、先ほど確認した番号で選択します。
![](https://hellobreak.net/wp-content/uploads/2020/11/Ardupy-Firmware.jpg)
このような画面が出てくるので、Yesを押すと最新のArduPyファームウェアがデバイスにダウンロードおよびロードされ、Python構文でデバイスのプログラミングを開始できます。
![](https://hellobreak.net/wp-content/uploads/2020/11/VScode_d-1.jpg)
左から二番目をクリックすると、MicroPython Terminalを開くことができます。
こちらで、対話的なプログラミングをすることができます。
開くとこんな感じ↓
![](https://hellobreak.net/wp-content/uploads/2020/11/micropython.jpg)
VS codeでPythonコードを書いてみる
せっかくVS codeの環境を整えたので、コードを書いていきましょう。
公式ドキュメントのサンプルファイルをmain.pyに入れてみます。
from machine import LCD
lcd = LCD() # Initialize LCD and turn the backlight
lcd.fillScreen(lcd.color.BLACK) # Fill the LCD screen with color black
lcd.setTextSize(2) # Setting font size to 2
lcd.setTextColor(lcd.color.GREEN) # Setting test color to Green
lcd.drawString("Hello World!", 0, 0) # Printing Hello World at (0, 0)
VS code上でmain.pyを保存した瞬間に、main.pyがWio Terminalで実行されます。
![](https://hellobreak.net/wp-content/uploads/2020/11/VScode_wio.jpg)
ちゃんと’Hello World!’が画面に出力されていますね!