Wio TerminalをVScode環境で使ってみた【ArduPy】

ArduPyをVScode環境

こんにちは! けい(Twitter)です.

SeeedさんからWio Terminalの商品提供を頂きました.ありがとうございます!

Wio Terminalはスイッチサイエンスや、Seeedのオンラインショップで売っていますが、私が見た限りAmazonが最安値でした。

今回は,Wio Terminalを使って,VS code環境でプログラミングを行う方法についてまとめました.

サポートされているソフトウェア

seeedのウェブサイトによると、以下のソフトウェアがサポートされているようです。

  • Arduino
  • MicroPython
  • Ardupy
  • AT Firmware
  • Visual Studio Code
  • CircuitPython

この中でも、ほとんどのサイトでArduinoIDEで開発環境の構築を行っていたため、今回は公式も勧めているArdupyのVScodeでの環境を構築する方法についてまとめていきたいと思います。

Ardupy

Ardupy
出典: Seeed

Ardupy とは、ArduinoとMicroPythonを組み合わせたものです。

基本的には、MicroPythonでコードを書きます。
ライブラリはArduinoの方が充実しているため、それをMicroPython用に変換することができる機能もついています。
また、「aip」というコマンドラインツールも提供していて、WindowsやMacOSなどと対話的に開発を行うことができます。

Ardupyのファームウェアのアップロード

Visual Studio Codeで開発する前提の場合は、こちらの作業がいらないと思いますが、一応書いておきます。

Wio TerminalをまずPCに繋げます。

次に、ウェブサイトの流れに沿って、ファームウェアのアップロードを行います。

  • STEP1 ブートローダーモードにする

Wio Terminalの左側のスイッチを下方向に素早く2回スライドさせます。(上の写真だと右方向)
そうすると、ブートローダーモードに入って、PC上でファイルが表示されます。

  • STEP2 ArduPy UF2ファームウェアのダウンロード

ウェブサイトで、上の画像の赤枠の部分をクリックし、wio terminal用のファームウェアをダウンロードします。

  • STEP3 ファームウェアをドラッグアンドドロップ

ダウンロードできたファームウェアを、PC上に表示されているARDUPY(D:)にドラッグアンドドロップします。
そうすると、PC上からARDUPY(D:)が消えます。
そして、先ほどスライドさせたスイッチを再度スライドさせます。
そうすると、ARDUPY(D:)がまた表示されて、main.pyというpythonファイルが表示されていることが分かります。

この段階で、main.pyの中にプログラムを書き込むことができます。

ardupy-aipのインストール

私はWindows上でインストールを行いました。

公式ウェブサイトには、

pip3 install ardupy-aip

このコマンドを実行することでインストールできると書いてあります。もちろんpython3がインストールされていることが前提です。

こちらのコマンドをPower shellで管理者から実行することでインストールできます。しかし、私の場合は後でこの方法で上手く行きませんでした。

そこで、

pip3 uninstall ardupy-aip

このコマンドでアンインストールを行い、再度違う方法で試してみることにしました。

上の画像の赤枠で囲った部分をクリックすると、「aip.exe」というファイルがインストールされます。

インストールされたファイルをPATH下にコピーします。
PATHはこのサイトを参考に調べてみてください。

次に、windowsのpower shellを開いて、次のコマンドを実行します。

> aip

このように表示されればokです。

Visual Studio CodeでArduPy IDEをインストール

次に、実際にプログラムを書くVisual Studio Codeに移ります。

次の手順でインストールを行います。

Visual Studio Codeをインストール

もうすでに、インストールが完了している方は飛ばしてください。

ウェブサイトからOSに応じてインストールを行います。

拡張機能からArduPy IDEをインストール

VScodeを開き、拡張機能の検索で「Seeed」と入力すると、「Seeed ArduPy IDE」が表示されます。

それをインストールします。

これでVS codeで、開発する環境が整いました。

Wio Terminalとの接続

Wio TerminalをPCに接続し、デバイスマネージャーからCOMポート番号を取得します。

VS codeを開き、先ほどインストールした「Seeed ArduPy IDE」を選択します。

VS Codeの下にある電源プラグのマークをクリックすると、COMポートを選択できるので、先ほど確認した番号で選択します。

このような画面が出てくるので、Yesを押すと最新のArduPyファームウェアがデバイスにダウンロードおよびロードされ、Python構文でデバイスのプログラミングを開始できます。

左から二番目をクリックすると、MicroPython Terminalを開くことができます。
こちらで、対話的なプログラミングをすることができます。
開くとこんな感じ↓

VS codeでPythonコードを書いてみる

せっかくVS codeの環境を整えたので、コードを書いていきましょう。

公式ドキュメントのサンプルファイルをmain.pyに入れてみます。

from machine import LCD
 
lcd = LCD()                            # Initialize LCD and turn the backlight
lcd.fillScreen(lcd.color.BLACK)        # Fill the LCD screen with color black
lcd.setTextSize(2)                     # Setting font size to 2
lcd.setTextColor(lcd.color.GREEN)      # Setting test color to Green
lcd.drawString("Hello World!", 0, 0)   # Printing Hello World at (0, 0)

VS code上でmain.pyを保存した瞬間に、main.pyがWio Terminalで実行されます。

ちゃんと’Hello World!’が画面に出力されていますね!